VAGABOND

ERIC CLAPTON

MID VALLEY 095/096/097/098/099/100/101/102/103/104


live at RAH, LONDON, Feburuary 3,4,6,9,10, 2001





<レビュー>

こんなもの凄いアイテムが出てしまってよいのだろうか.2001年、数年ぶりにRAHに帰ってきた
クラプトンだが、そのライブ全公演5日分をMVRが出してしまった!!

まずもって驚くのがその高音質.RAHでこんな高音質で取れるん?と聴きたくなる高音質だ.
特に最終日はもの凄い(まじで凄い).こんなんありえへん!!と言いたくなるような(どんな?笑)
高音質だ.まずもって観客の声が遠い遠い.そしてクラプトンがすぐそこにいるような感じ.
クラプトンの息遣い、ピッキングニュアンスまで伝わる超ウルトラスーパー高音質だ.
これはクラプトンに手を伸ばせば触れるような位置だったに違いない.今までRAHの録音なら
ほとんどに聴かれた、ホールの残響音もない、奇跡の音質だ(しつこいって?)
最終日が凄すぎるので他の日がかすむが、初日以外(初日も十分高音質だけど)もかなりの
高音質だ.良い席、DAT、良いマイク、良いリマスタリングでここまでのものが出せるのね
と納得.

さて次は演奏だ.今回のライブはニューアルバム"REPTILE"をうけてのものだ.このアルバム、
21世紀版レイドバックと呼ぶにふさわしく(僕が勝手に呼んでるんだけど笑)、リラックス
しきって好きに弾くクラプトンがとても楽しそうだ.個人的にかなり気に入っているアルバムで
ある.しかし、今回のライブでは新曲はあまり取り上げず(PILGRRIMの時もそうだったけど)、
多くはいままでのスタンダードナンバーである.TEARS IN HEAVEN, CHANGE THE WORLD
あたりはこの辺で完成型だろう.そろそろ演奏しなくなってもファンは怒らない.
RIDIN' WITH THE KINGなどからもやって欲しいと願うのは贅沢な注文だろうか?
それでもHAVE YOU EVER LOVED A WOMANのギターソロは相変わらず鳥肌ものだし、
BADGE~WONDERFUL TONIGHT~LAYLA~SUNSHINEのヒットメドレーも理屈抜きに楽しい.
今回は最後にSOMEWHERE OVER THE RAINBOWをやっているのが新しい.
長期ツアーはこれが最後と言っているクラプトン、虹の向こうにどうのような夢をかけるのだろうか?

今回のおまけも凄い.まずはMVRオリジナルのRAHポスター(これが格好良い!)と、RAHの
パンフの完全レプリカだ.このレプリカの出来ははっきり言って凄い.絶句である.
まず今回のパンフは、今までのなかでもベストに近いものだが、今回、中まできっちりと
複製してある.これでこそreplicateである.中のREDWINGの広告ももちろん完全複製で、
レプリカの最高傑作だと断言する.ホント凄いわ.はぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(溜息)....

ところで、このセットには帯がついているが、この帯、赤青緑黄の4色があるため、4色全部
揃えようとすると2セット必要(1セットCDケースがふたつなので、2つの帯色が揃う)、
というファン泣かせの仕様になっている.もちろん赤赤青青緑緑黄黄となるように買えば
4セットである!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

タイトルのバガボンド、井上剛彦の同名の傑作コミックがあるが、放浪者という意味とのこと.
天下無双とは何かの答を求めて剣の修行に放浪する宮本武蔵と、ギター一本で世界を回る
クラプトンに共通するものを見いだしたのだろうか.